2021年から2022年にかけて実際にあったお話です。
事例1
10年ほど前、弊社でHPを製作した団体から連絡がありました。レンタルサーバ会社から強制的にホームページを閉鎖させられたので、どうしたら良いか?と問い合わせがありました。その団体はHP開設後、保守は必要ないとのことだったので疎遠となっていたのですが、聞くと、
- SSL化していない(開設当初はSSL化はまだ一般的でなく、SSL証明書を取得するだけでも10万円くらいかかっていた)
- バックアップをとっていない
- WordPressの更新も全くしていない
状態だったため、ハッキングされ、そのHPから大量スパムメールが送信されていたらしく、レンタルサーバ会社により強制的に遮断されたそうです。
サーバ上にホームページデータはあるものの、どこにウイルスが仕込んでいるのか分からないので
そのデータは使えません。結局、別のレンタルサーバ会社と契約し直し、弊社で保存していた構築時のファイルで空っぽのHPを再度構築しました。(費用は十数万円)
コンテンツはその団体で一から登録し直しました。
その間(1ヶ月くらい)はホームページにアクセスしても「Not found」と表示された状態です。
事例2
ちょうど同じ頃、別の団体からも連絡がありました。(こちらは年間保守を契約している団体です)
メールを送信しても相手に届かないことが急に頻発し、レンタルサーバ会社に問い合わせたところ、その団体のHPは問題ないが、同じ共用サーバを利用しているHPがハッキングされ、大量のメールが送信されていたため、そのHPを強制的に閉鎖したとのこと。(団体のHPは表示は問題無し。先の事例とは関係ありませんが、状況は同じ)
共用サーバはIPアドレスも同じです。このため、ハッキングされたHPと同じサーバを利用していたところは全て同じと見なされ、おそらくブラックリストに登録されてしまったのだと思います。
この団体にしてみればとんだとばっちりですが、緊急処置としてGmailに切り替えて、結局サーバ会社を変えました。
教訓
事例1のようにWordPressの更新を怠っていると、多数のセキュリティホールが存在したままで、悪意のある攻撃者の格好の標的となってしまいます。家に例えると、窓やベランダの窓を年中開け放っているようなものです。またWordPressはコンテンツをデータベース上に保存するため、バックアップをとっていないと何かあったときは(どこにウイルスが仕込まれているか分からず使えない、またはファーストサーバであったようにサーバのデータを誤って消してしまう、など)一からコンテンツを作り直さなければならなくなります。
したがってWordPressでサイトを構築している際は、
- WordPressを更新する
- データベースのバックアップを1日1回は取る
ことが必須です。加えて
- 常時SSL化する
- セキュリティプラグインを導入する
- 問い合わせ画面や会員専用ログインなどがある場合はreCAPTUREを入れる
ことでセキュリティを強化できます。
有限会社キートンではサイト構築時はもちろん、年間保守契約で上記の管理を承りますので、お気軽にお問い合わせください。